AIDS WALK New York ! May.17. 2009 / 文 : 梁瀬薫

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『 AIDS WALK New York / May 17, 2009 』
ー勝者も敗者もない。自分が今ここにいることに意味がある。ー
文:梁瀬薫 ( 中村キース・ヘリング美術館 顧問 )

 今年で24回目を迎えたエイズウオーク。NYではゲイ・コミュニティーだけでなく、学校、企業、病院を含め、毎年市を上げての大イベントとなる。今年は4万5千人が参加し寄付金額は5,6ミリオン(およそ5億円)を達成した。

 5月17日曇り時々雨。11℃。キース・ヘリング財団チームは午前8時セントラルパークの72丁目広場に集合。同チームはギャップや大手銀行、企業、メディアなどと同じゴールデン・ウォーカーと呼ばれている特別チームである。参加者は美術館キュレーター、アーティスト、ヘリング伝記の著者ジョン・グルーエン、キースのファン、友人などなど、ざっと30名ほど。
8時半を回ったころ団長のジュリアが登場。財団のTシャツが配られる。参加チームそれぞれが毎回趣向を凝らしたTシャツでアピールするが、財団のキース・ヘリングのTシャツは注目の的だ。
スタート地点のサービス・エリアでは、個人の寄付として高額者がたたえられており、中村和男氏の名前もマイクでアナウンスされる。周囲から喚声があがり、団長も誇らしげである。
参加者はサービスカウンターで無料配布されている果物や、シリアルバー、ヨーグルト、ジュースなどでしっかり朝食をとる。仮設ステージではコーラスやミュージックバンドの演奏が始まる。

 午前9時過ぎ、ウォーク開始。走るわけではないので、みんなおしゃべりを楽しみながら、ペースに関係なくどちらかというとお散歩を楽しむといった印象だ。犬を連れているもの、ベビーカーを押すもの、家族、などなど個人参加者も数多い。およそ3キロメートルごとにボランティアが飲料水やスナックを配布しながらエールをおくっている。テレビやラジオ局も要所要所に陣取り、ポップミュージックが場を盛り上げている。歩行距離はおよそ10kmだが、コースはアップダウンが結構厳しく、まだ5kmも行かないうちに、多くの参加者がドロップアウト。自分も5km地点で8歳のソフィーとリタイアする予定であったが、どうしても最後まで歩くという彼女の要望で続行を決意。この時点で 我らが団長の姿も財団のポールもいつのまにか見えなくなっていた。

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「AIDS WALKに参加してくれてありがとう!ありがとう!」騒々しいエールが徐々に励みになる。カポエラを披露するグループ、ドラッグクイーンたち、バンド・グループなども歩行者を激励している。コースは公園を一旦出て、ウエストサイドの住宅街の通りを歩く。交通規制をしている警官までもが「あと少し!がんばれ」と声を上げる。まるでお祭りのようだ。

 最後のサービスカウンターで休憩。ポケットはそれまでに配布されてきたスナックで一杯だ。考えてみれば、ずっと食べ歩き続けているわけだ。「せっかく10キロも歩いているのに、こんなにつまみ食いをしていたら元も子もない」と思っているのは私だけではないだろう。さて、気を取り直してゴールへと向かう。歩き始めてから約3時間。天気もようやく回復し、セントラルパークの緑が清々しく、空が高い。

 ゴール地点では完歩者全員に証明書が配られる。勝者も敗者もない。セントラルパークに来て、自分が今ここにいることに意味がある。

text : Kaoru Yanase

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by staff | 2017年5月16日  | ニューヨーク通信

2009.5.10 「 赤瀬ミフサ 展 」 in 小淵沢アートヴィレッジ ロッジ・アトリエ

5月13日より、小淵沢アートヴィレッジ ロッジ・アトリエにて赤瀬ミフサ 展が開催されます。
赤瀬ミフサは「I LOVE EARTH」をテーマに絶滅危惧種や花、虫をモチーフとして、生きる力(パワー)いっぱいの感性を画面に描き、注目をあつめている女性アーティストです。当館でキース・ヘリングのエネルギーに触れた後、新緑の中を散策しながら、ロッジ・アトリエにて赤瀬ミフサ氏のエネルギーにも触れ、小淵沢アートヴィレッジでのひとときを是非、お楽しみください。

『 赤瀬ミフサ 展 』
期間:2009年5月13日(水)〜6月15日(月)
場所:ロッヂ・アトリエ
※ 火曜日定休日

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by staff | 2017年5月16日  | エキシビジョンプレス